ビジネスデトックス、大高邦男の場合②

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のつづき。

 

仕事量の増加にともなって社員も増やし、それが正しいと思っていた頃の僕。

拡大志向で、お客さんが増えるのはいいことだと信じてやまなかった頃の僕。

 

そのころの時間の使い方は、今の僕とそれとはかなり違っています。

時間の使い方だけでなく、エネルギーの使い方もまるで違いました。

 

エネルギーは有限なので、気合いや根性で乗り切ろうとしたところで限界があります。

 

いつか天井にぶち当たる。
無理がたたる。

 

実際、僕も無理がたたって家庭を壊す結果を招いてしまいました。

大切にしたい人も大切にできなくて、仕事も思ったようにはいかず、どん底を味わいました。

 

ビジネスデトックスは、ビジネスの断捨離

 

「ビジネスデトックス」って、なんですか?と聞かれたら、

ビジネスの断捨離。

 

本当にやりたいこと2割に絞って集中するということは、
言いかえると、残り8割は手放すということです。

 

その頃の僕は、自他ともに認めるお人好しだったので
(いや、今もそうだけど・・・)
抱える案件ぜんぶをなんとかしようと真摯に考えて動くことが裏目に出て、
かえってどのお客さんも、社員さえも大事にしきれない、という中途半端な悪循環にハマっていました。

 

今の拡大志向のやり方では
新しいことも新しいサービスも取りかかれない・・・

増えたお客さんのケアも十分対応できない・・・

そもそも、それができるくらいなら、
既存のお客さんをもっとサポートしろよな・・・

新規のお客さんも大事だけど、既存のお客さんはもっと大切にしろよ、俺・・・

 

頭の中でグルグルしている自分の自問自答がいいかげんイヤになり、
にっちもさっちもいかなくなって、とうとう決断しました。

 

勇気を出して、オバーの教えを実践することにしたんです。

 

オバーの教え「お茶より大切なモノはない」

 

「個人のお客さんとの仕事は一切やらない」と手を引くことにしました。

 

個人客の仕事は、当時の僕の仕事量ウエイトとしては6〜7割のを占めています。

売上としては、全体の30%。

それを思い切って手放すと決めたんです。

いきなりバッサリ手放すのではなくて、少しずつでしたが、
それでもめちゃくちゃ怖かったです。

 

売り上げが下がってもおかしくない、と覚悟しました。
だって、仕事の三分の二くらいを手放すんですよ。

 

それでも、実験してみたかったんです。
オバーの教えを。

 

売り上げは30%減るんだろうな・・・とザワザワしながらも、とにかくやってみました。

 

 

結果、どうなったか・・・

 

 

売り上げが下がるどころか伸びました!

前月比107%。7%増

あ、でも30%減って、70%になるところが107%なったので

実質37%増です。

分かりにくいですね。

例えば、月100万の売上があったとして

30万が個人のお客さん分だったので、30万減って70万になるところが

個人のお客さん以外で、いつもよりプラス37万になったのです。

70万が107万になったので 1.53倍!

個人のお客さんをやらないと決めただけですよ。

 

びっくりしました。

 

だって、僕のやったことといえば、
仕事を減らしたことで、
余った時間はユンタクしていたから。

「ユンタク」とは、沖縄弁で
「ゆっくりお茶を飲んだりおしゃべりしたりすること」です。

 

どうしてユンタクしていたのかというと・・・

お客さん先に出向いてサポートの仕事を終えた後、いつもなら次の仕事に慌ただしく向かっていた習慣がなくなり、空いた時間のおかげで

「仕事の後に、お客さんとのんびり話しながらお茶を飲む時間」

を手に入れたんですね。

 

心にも時間にも余力と余裕がでてきたので、
お客さんと一人ひとり、仕事の一つひとつとていねいに向き合うことができるようになっていたんです。

 

そうやってお客さんとの時間を大切にしていくうちに、

「あ。そうそう、大高さん。そういえばこれを頼みたいんだけど・・・」

と、お客さんが別の仕事を持ってきてくれたりすることもしばしばありました。

 

前より少ないお客さんなのに、売り上げが前より上がった

 

その理由を自分なりに分析すると、お客さんとの付き合いをより濃く大切にしたことで、お客さんに「ときめき」のような温かいものを残せたからじゃないかな、と思います。

 

あ。これって、こんまりさんの「ときめく」片付けと似ているのかな。

そんな不思議な体験でした。

 

「ときめき」は「信頼関係」

 

「ときめき」をビジネスっぽい言葉に置き換えるなら、「信頼関係」と言えるかもしれません。

 

ガツガツとお客さんをやみくもに増やして、広く浅い信頼関係を必死につないでいた頃より、

数は少なくても、揺るぎないガッチリした信頼関係をつくる時間を大切にしたことで、
お客さんが減ったマイナスを補ってあまりあるほど、売上が上がったというわけなんです。

まさに、

「お茶の一杯より大切なものはない」です。

「お茶より大切なモノはない!」

そうそう。

お茶の時間が無い、と書いて「無茶」と読みます。

 

「無茶したらダメだよ」って、うまく言ったもんですね。

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