僕のターニングポイント②
「仕事をやればやるほど、さらに忙しくしんどくなる」という
悪循環スパイラルから脱出できないまま
経営をうまくいかせようと模索するなか、
僕はある経営セミナーに参加しました。
でも、結論から言うと
そのセミナーで身につけた武器は、
自分の仕事を楽にしてくれることはありませんでした。
断っておきますが、
セミナーで学んだ内容自体は実践的で役に立つものでした。
でも、経営セミナーを受けて手に入れた「武器」が
いくら手元に増えたところで、
使う人間の「中身」が変わっていなかった。
どんなに精度が高くて、強い武器を手に入れたところで
武器を使う僕の「在り方」が変わらないといけない。
パラダイムシフトです。
ターニングポイントの一つ目は、経営セミナーに参加したこと。
そして、
どんなに強力な武器でも、使う人間の「在り方」が変わらない限り
武器に見合った成長も望めないし
仕事をする大変さから自由にはなれない。
そのことに気づけたのが、二つ目のターニングポイントでした。
今まで無視していた「感情」に目を向ける
仕事の「やり方」を変えるんじゃなく、
僕の「在り方そのもの」を変えないといけない段階なのではないか?
それに気づいたあたりから、今までずっとフタをしてきた
「在り方」や「感情」「心」にフォーカスするようになりました。
と、言ってしまえば簡単ですが、
実際はなかなかハードな試みでした。
それまでの僕は、感情にフタをして
痛みや苦しみなどには完全無視を決めこみ、
「思考」を頼みに、根性と体力で問題を解決してきたからです。
なので、
「感情を感じる」「感情に気づく」とは
どういうものなのかが、わかるようでわからない。
そもそも、僕は、自分のことを”感情がない人間”だとは
思っていませんでした。
(スタート地点からズレてる(笑))
たとえば、映画を観れば、感動シーンで普通に泣いていたので
「感情? あるけどそれが何か?」
と、感情にフタをしている自覚はなかったんです。
でも、どうやらそういう問題じゃないのかもしれない、と。
「なくて七クセ」ですね。
僕のクセは、感情を感じそうになったら即座に
感情へのつながりをバチッと切断すること。
自分でも気づかないくらい無意識に、
とっさに感情につながるスイッチを断ち切っていたんです。
得意技も得意技。プロ中のプロ。
レベルでいうと最高峰師範レベルくらい(笑)。
映画は娯楽なので、娯楽を通して感じる感情と
自分の内側にひそむ感情とは、ちょっと別だったのでしょうね。
内側からやってくる感情を感じそうになったとき、
仕事やプライベートなどで辛い感情が湧き上がりそうになったとき、
直前に感情スイッチを切断していました。
そうやって、いろいろな問題を乗り越えてきた。
裏を返せば、あのときも、あのときも、感情を味わっていたら、
前へ進めなかった場面がいくつもあったということ。
そういう意味では、感情にフタをする自分のクセがあったからこそ
ある程度の高みにまで僕が登ってこれたのだとも言えます。
僕なりに不器用なやり方で、心を守ってきたのかもしれません。
でも、感情抜きにずっと突っ走ってきて、
ここにきて天井にぶつかってしまった。
それで、今まで顧みることのなかった感情のこと、
心理学を学ぼうと思ったんです。
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